株主総会の開催時期はいつが多い?開催期日までに準備すべきことも解説

小規模事業者から大企業まで、株式会社であれば必ず開催する必要がある株主総会ですが、年何回、どのタイミングで開催するのかご存じでしょうか。株主総会の開催にはさまざまな準備が必要ですが、開催時期を把握しておかないと準備のしようがありません。 そこで今回は、株主総会を開催する回数や開催時期についてくわしく解説します。株主総会の開催までに準備すべきことも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

株主総会の開催時期は年何回でどのタイミング?

株主総会の開催時期は年何回でどのタイミング?
株主総会には、会社法によって開催が義務付けられている「定時株主総会」と、必要に応じていつでも開催できる「臨時株主総会」があります。

このうち臨時株主総会には、「年何回、どのタイミングで開催するように」といった決まりはありません。会社の重要事項を決める際に、適時開催します。

対して定時株主総会は、事業年度末から一定の期間内に開催しなくてはなりません。この「一定の期間内」がいつまでなのかは会社法には明記されていませんが、事業年度末から3ヶ月以内に開催するのが基本です。

また、定時株主総会の開催時期が確定したら、原則として開催日の2週間前までに(非公開会社の場合は1週間前までに)、株主に対して招集通知を出す必要があります。

日本の株式会社の多くは1年を事業年度としているため、定時株主総会の回数は年1回が一般的です。ただし、事業年度を半年としている場合は、年2回開催する必要があります。臨時株主総会については、とくに開催の回数は決まっていません。

定時株主総会の開催時期は何月が多い?

定時株主総会の開催時期は何月が多い?

株主総会を開催する際には会場を予約する必要がありますが、株主総会が多い時期にはどんどん予約が埋まってしまいます。「理想的な会場を見つけたのに予約できなかった」ということもあるかもしれません。

確実に会場を押さえるためにも、株主総会の開催時期は何月が多いのかを知っておきましょう。

 

株主総会が最も多いのが6月

1年のうちで、株主総会の開催が最も多いのは「6月」です。日本の株式会社の多くは3月末日を事業年度末としているため、その3ヶ月後の6月に定時株主総会が集中する傾向にあります。

「ほかと被らないように4月・5月にすれば良いのでは」と思うかもしれませんが、4月・5月は決算与信などの経理業務があるため、時間を取るのはむずかしいでしょう。

また、株主総会を開催する際には、必要書類を用意したり質疑応答のシミュレーションをしたりと、さまざまな準備が必要です。

開催日の2週間前までに招集通知を出す必要もあるので、事業年度末から1〜2ヶ月程度で株主総会を開催するのはハードルが高いでしょう。

 

流通業や小売業に多いのが5月

多くの企業が6月に開催する株主総会ですが、流通業や小売業は5月に株主総会を開催するケースが多々あります。

流通業・小売業はほかの業種よりも1ヶ月早い、2月末日に事業年度末を迎える会社が多いためです。また、非上場企業も上場企業と比べると株主総会で準備するものが少なく、準備を早く終えやすいため、5月に株主総会を行うことがあります。

 

12月決算の企業に多いのが3月

3月末日を事業年度末とする株式会社が多いですが、なかには12月末日を事業年度末に設定している会社もあります。

12月末日を事業年度末にする理由はさまざまですが、単に12月末日のほうがキリが良いということもあれば、海外進出しているので世界基準に合わせたいということもあるようです。

12月決算の会社の場合は、3ヶ月後の3月下旬に株主総会を開催することが多いでしょう。

株主総会の集中日ができるのはなぜ?

株主総会の集中日ができるのはなぜ?

多くの株主総会が重なる6月ですが、とくに「6月の最終営業日の前営業日」は株主総会が集中しがちです。

株主総会の集中日ができるのはなぜなのかというと、6月の最終営業日に株主総会を開催し、議論がまとまらず翌日にずれ込んだ場合に「事業年度末から3ヶ月以内」が守れなくなるためです。

万が一株主総会が長引いたとしても6月内に終えられるように、1日猶予期間を設けています。

わざわざ同じ日にしなくても、6月上旬などに開催すれば良いのではと思うかもしれませんが、総会屋に進行を妨害されないよう、あえて同じ日に開催して参加者を分散させたいという会社側の思惑もあったようです。

とはいえ、会社の経営陣と投資家の対話の機会を設けるために、株主総会の開催時期を分散させるよう東京証券取引所(東証)が呼びかけたことで、集中日に株主総会を開催する会社は減ってきています。

株主総会開催時期についての会社法

株主総会開催時期についての会社法

株主総会は「会社法」という法律で定められているものですが、開催時期については「事業年度末の一定の時期」としか記載されていません。法務省も「会社法上で必ず3ヶ月以内に定時株主総会を招集することとされているわけではない」としています。

それでは、なぜ多くの会社が月末の最終営業日を避けるなどの工夫をして、事業年度末から3ヶ月以内の開催を守ろうとするのでしょうか。

 

定時株式総会と法人税の申告時期との関係

会社が株主総会の開催時期を守ろうとする理由は、株主が議決権を行使できるのが、基準日から3ヶ月以内と定められているからです。

議決権とは、株主総会で議案に対して表を入れるための権利のことをいいます。日本の会社の多くが定款で基準日を事業年度末としているため、株主が権利を行使できる期限である、6月末までに株主総会を開催する必要があるのです。

また、法人税の申告時期も、定時株主総会と関わりがあります。株式会社などの法人は、事業年度末から2ヶ月以内に法人税について確定申告を行わなくてはなりません。

しかし、定款によって事業年度末から3ヶ月以内に株主総会を開催するとしている場合は、申告時期を1ヶ月延長できます。

法人税の確定申告は、原則として株主総会で承認を得た内容をもとに行わなければならないため、事業年度末から3ヶ月以内に株主総会を開催しないと申告が間に合わなくなるのです。このような事情から、多くの会社が株主総会の開催時期を守っています。

 

定時株主総会の開催時期が遅れた場合

定時株主総会の開催時期が遅れた場合、定款に違反しているとして、株主から株主総会決議取消、無効、不存在の訴えを起こされる可能性があるので注意が必要です。

これらの訴えが認められると決議が無効になったり、決算承認が得られていないとして決算がダメになり、修正申告を行わなくてはならなくなったりします。

会社法に違反したとして、代表取締役に過料が課されることもあるため、定款に定めた開催時期をしっかり守りましょう。

なお、災害や新型コロナウイルス感染症など、やむを得ない事情で定款に定めた時期に株主総会を開催できない場合は、状況が改善されたあとの開催で問題ないとされています。

 

株主総会の開催期日までに準備すべきこと

株主総会の開催期日までに準備すべきこと

株主総会を開催期日に開催するには、入念な準備が欠かせません。開催期日までに何を準備すべきかを知っておきましょう。

 

必要書類を準備する

まずは株主総会の必要書類を準備しましょう。計算書類や付属明細書などを作成して監査役に提出し、取締役に監査報告書を提出します。

続いて、取締役会で計算書類の承認決議と株主総会の招集決議を行い、株主総会の日時や会場、議案を決定しましょう。株主総会の日時が決まったら、その2週間前(非公開会社は1週間前)までに、株主に対して招集通知を発送します。

 

株主総会を開催する会場を準備する

取締役会で株主総会の日時と場所が決まったら、速やかに会場の予約を済ませましょう。後回しにすると、会場の予約が埋まってしまう恐れがあります。

株主総会が円滑に進むように、運営スタッフの選定や会場のレイアウトなども決めておきましょう。事前にリハーサルを行うと、準備の抜けや漏れが確認できるため、株主総会をよりスムーズに進められます。

 

株主総会での質疑応答に向けて準備する

株主総会では、株主からさまざまな質問が出る可能性があります。どのような質問が来るかを予測し、想定問答集を作成しておきましょう。

ここで重要なのは、想定外の質問やデータが必要な質問など、答えるのがむずかしい質問の回答を用意しておくことです。取締役が簡単に答えられる内容では、想定問答集を作る意味がありません。答えに詰まりそうな質問と回答を載せておきましょう。

株主総会の会場はプリンスホテルがおすすめ

株主総会の会場はプリンスホテルがおすすめ

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まとめ

株主総会は事業年度末から3ヶ月以内に開催するのが基本で、多くの会社が3月末日を年度末としているため、6月に開催時期が集中する傾向にあります。

とくに6月の最終営業日の前日は株主総会が集中するので、集中日に開催する場合は早めに会場を予約しておきましょう。開催が遅れた場合は株主総会決議取消の訴えなどを起こされる可能性があるので、計画を立てて準備を進めることも大切です。

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